プロジェクトレポート 2016日本電産サンキョー オルゴール記念館 すわのね
音楽に託した職人たちの夢、ここに集結
音楽に託した職人たちの夢、ここに集結
諏訪地域は戦後高度経済成長期には「東洋のスイス」と評され、オルゴール発祥の地として知られる。「諏訪湖オルゴール博物館 奏鳴館」は1996年の開館以来様々なオルゴールの魅力を伝えてきた。 1946年にこの地で創業した日本最大規模のオルゴールメーカー、日本電産サンキョー(当時、三協精機製作所)は、その魅力を更に多くの人に伝えるべく、同施設の全面リニューアルを行った。最大のポイントは、従来から行われていたオルゴールの生演奏に、スペシャルキャストと映像が融合したエンターテイメントショーの実演であり、日本のオルゴールミュージアムとして初の試みである。 更に、日本での歴史と生産技術を紹介する「日本のオルゴール」コーナーを新設。既存の「オルゴール組立体験工房」とカフェ・ショップはデザインを一新し、オープンテラスを新設することにより、オルゴール好きのみならず、誰もが気軽に楽しめる、諏訪の新たな観光文化拠点として生まれ変わった。
- 所在地
- 長野県諏訪郡下諏訪町5805
- 分野
- 博物館
- 設立主体
- 日本電産サンキョー株式会社
- 開館年月
- 2016年(平成28年)3月18日
- 規模
- 延床面積 819.06㎡
建築面積 571.14㎡
展示面積 596.15㎡ - 業務範囲
- 展示計画
展示施設設計
展示制作・工事
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永守コレクションギャラリー
本施設は、永守文化記念財団が所蔵する19~20世紀のヨーロッパやアメリカで制作されたアンティークオルゴールの保存・展示を通して、オルゴール文化とその関連技術を広く紹介することを目的に開設された。
可憐な人形の内部に驚くほど緻密なからくり機構を有するオートマタ(自動からくり人形)は、当時のオルゴール職人の技と情熱が注ぎ込まれた日本屈指の逸品である。展示では、職人技の結晶であるオルゴールにふさわしい内装材や家具類を厳選し、品格のある空間で生音の響きを堪能できる聴環境を構築。ガラス越しに見学できる収蔵庫内の意匠にも趣を持たせた。また、映像・音楽・歯車がシンクロするキネティックアートや、オートマタが語り手となるホログラム映像演出など、感性に訴える環境演出も加えることで、「オルゴールの繊細で温かみのある音色が、聴く者の感性を育み豊かな社会の実現につながる」という永守重信代表理事の想いの具現化につとめた。