プロジェクトレポート 2023名護博物館 移転リニューアル
自然と共にあるくらしの豊かさを未来へつなぐ施設へ










自然と共にあるくらしの豊かさを未来へつなぐ施設へ
1984年開館の名護博物館は、老朽化等による休館を経て、この度移転し、名護・やんばるの自然と文化の発信拠点として再出発した。リニューアルでは、やんばるの豊かな自然と人々のくらしの密接なつながりを視座に展示を再構成。導入部1階では、やんばるの概要を自然特性や生物多様性、先史時代からの歴史等を切り口に、映像や歴史年表でわかりやすく紹介した。2階では集落と環境の観点から、「海」「山」「まち・ムラ」をテーマに展示を構成。自然と人の営みが不離一体であった時代の“名護・やんばるのくらしの情景”を再構成した展示の他、北部地域の沖縄戦の実相、今日にも息づく儀礼や祭祀等を資料中心に紹介している。説明的な展示表現を抑え実物資料を主体に素朴なくらしのぬくもりを感じさせる展示を追求し、豊かさとは何かを現代に問いかける展示を目指した。展示整備は、市民による資料提供や県産材の活用等、地域連携で推進。名護博物館の理念である“ぶりでぃ(群手=みんなの手)”に込められた、多くの人々との協力・連携による博物館活動の推進に立脚した地域参加の展示整備につとめた。
- 公式サイト
- https://www.city.nago.okinawa.jp/museum/
- 所在地
- 沖縄県名護市大中4丁目20番50号
- 分野
- 総合
- 設立主体
- 名護市
- 開館年月
- 2023年(令和5年)5月2日
(リニューアル) - 規模
- 延床面積 3,536.93㎡
展示面積 1,297.14㎡ - 業務範囲
- 基本構想
基本計画
展示施設設計
展示制作・工事 - 受賞等
- 日本空間デザイン賞2024 Longlist(入選)(
外部リンク)
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プロジェクトインタビュー:名護博物館 様

『名護・やんばるのくらしと自然』の素晴らしさを後世に伝えるために
豊かな自然に囲まれた沖縄県名護市。心地よい風が吹き、穏やかな空気が流れる高台に、2023年5月、名護博物館が名護市東江から同市大中へ移転しリニューアルオープンしました。これまで博物館でありながらも時には市民の憩いの場として、地域に寄り添い、愛されてきた名護博物館。博物館活動の理念である“ぶりでぃ※”の思いを受け継ぎ、時代の流れとともに失われつつある、昔ながらのくらしや自然をしっかりと後世に伝えていくという役割と、これまでの愛着のある旧博物館の雰囲気をどう表現していくか。本稿では、名護博物館の館長・スタッフの皆さまと当社プロジェクト担当者が、「新しいけど変わらない」新博物館への思いやエピソードを語っています。